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燻製の基本的な作業と流れ

まず知っておきたいのが、燻製(スモーク)をする際に必要となる流れです。一部の燻製レシピでは、これと異なる点もありますが、ほとんどの燻製で行う基本的な流れというものは同じです。ここでは、燻製の基本工程とそれぞれの工程の意味などを分かりやすく紹介していきます。


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燻製計画の立案

まずは燻製の計画を立てましょう。燻製は完成までに数日から10日ほどの期間がかるものです。下準備の開始から、燻製する日までを考えて、逆算してから下処理を開始する日程を計画しましょう。
スモークをかける日は当然、いぶす必要がありますのでその日は仕事などがお休みである必要があります。家族とも確認し合って、ちゃんと時間が取れることを確認しておきましょう。

 

下処理・塩漬け

まずは、肉や魚などの素材の下処理を行います。
下処理は肉の場合は余分な脂肪・血管・スジなどを取り除きます。また、魚の場合は内臓やエラ、血合いなどを取り除く作業です。この下処理がいい加減だと腐敗を起こしやすくなります。

塩漬けとは、高い濃度の塩分に対象を浸すことで脱水を引き起こして素材から余計な水分を抜いて腐敗を予防するほか、素材のうまみを凝縮(熟成)させる効果もあります。

別途説明しますが、塩漬けには「直接塩を塗りこむ」「ソミュール液に浸す」「ピックル液に浸す」という大きく3つの方法があります。
こちらについては「燻製の塩漬け法」のページで詳しく説明しています。

 

塩抜き

塩漬けが終わった後は塩抜きを行います。水抜きをすることで素材に付着した余分な塩分を取り出すという意味と素材から染み出た余分な成分を洗い落とすという意味があります。

ボールなどに水を張り、水を少しずつ入れていくという方法が一般的ですが、流水は使わずにボールなどに水を張ってそれに肉などを入れて冷蔵庫で一晩置くという方法もあります(時間はかかります)。

塩抜きの時間はレシピごとに目安がありますが、実際に端っこを切ってみて火を通して味見をしてみましょう。

ちょっと塩抜きしすぎたかな、くらいの塩味がちょうどいいです。

 

風乾

風乾とはその名前の通り風にさらして素材を乾かすというものです。塩抜きは通常、素材を水に浸しますので、余分な水分が素材に付着しています。キッチンペーパーなどでふきとって、直射日光の当たらない場所で乾かします。

この風乾には食材の腐敗を防ぐという意味と、素材を乾燥させることで燻製の煙がかかりやすく色づきも良くなります。風乾が不十分だと色づきが悪く、味も悪くなります。

煙を掛けたくなる気持ちはわかりますが、しっかりと表面を乾燥させることを心がけましょう。

燻製用のネットなどを使って外気に晒すという方法が一般的です。
また、夏場などで衛生面が心配な場合はラップをせずに冷蔵庫の中に入れておくという方法もあります(時間はかかりますが)。
高温多湿の状態での風乾は腐敗の原因となりますので注意してください。

また、このとき「ピチット」という脱水シートを使う方法もあります。このアイテムを使うことで手軽に乾燥が可能です。 これがあると燻製がすごく楽になります。

 

温熱乾燥

スモーカー内で煙を発生させないで電熱器などでスモーカーの内部を温めて乾燥させる方法です。風乾が甘利できなかった場合や短時間で乾燥させたい場合などに使います。

併用することもしばしばあります。ベーコンのようにブロック状の肉の場合は風乾+温熱乾燥も行うことで肉内部の水分も飛ばすことでより雑菌が繁殖しにくい状況にします。

 

燻煙をかける

最後は実際に煙をかけていきます。燻製材に火をつけて煙をだして素材をしっかりとスモークしていきます。煙に含まれている有効成分により風合い、香り、殺菌作用があり、素材のうまみも引き出します。

 

以上が大きな燻製の作業手順となります。長々と書かれていますが、そんなに大変なことではありません。大きな注意としては燻製はほとんどのものが1日で終わるものでは無いので、それなりの計画性が必要ということです。
たとえば燻製までに3日かかる素材をスモークする場合には、月曜日に下準備をすると、スモークする日は水曜日になってしまいます。
土日がお休みであれば、木曜日や金曜日に下準備をするのが好ましい準備ということになります。

 

煙くささを取る

燻製後すぐはどうしても煙くさいものです。
そのまますぐでも食べることはできますが、ちょっとえぐいこともあるかと思います。

そういう場合は風にしばらくさらしたり、ラップにくるんで冷蔵庫に入れておくことで煙くささが飛びまろやかな味になります。

 

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