燻製の流れで説明した「塩漬け」についてですが、大きく「ソミュール液」を使う方法、「ピックル液」を使う方法、直接塩をつかう「ふり塩(乾塩法)」方法の3種類があります。ここではこれらの塩漬け方法のやり方や特徴などを解説します。
燻製する際に塩漬けは欠かすことができません。塩漬けすることにより素材のうまみが凝縮するだけでなく、余分な水分が外に出ることで(浸透圧)腐敗を予防することにもつながるためです。
ただし、一口に塩漬けといってもその方法はいくつかの種類があります。
大きくは塩を直接塗りこむ「ふり塩(乾塩法)」とソミュール液やピックル液などの燻製液にひたす「湿塩漬」の二種類に分類されます。
塩を直接素材に塗りこむ方法です。メリットは保存性が高いということです。また、ソミュール液・ピックル液などの燻製液を作る必要が無いので工程が多少楽です。
一方で、たて塩法(湿塩漬)と比較して塩分濃度にバラツキが生じやすいというデメリットがあり、そうした意味で味が均一になりにくいというデメリットもあります。失敗するリスクで言えばふり塩法(乾塩法)の方が高いでしょう。
たて塩法(湿塩法)はソミュール液・ピックル液といった燻製液を作りそれに素材を浸すという塩漬け法です。メリットは塩水に浸すので、ふり塩法(乾塩法)と比較して味が均一になりやすいという点が挙げられます。
一方で、デメリットと言えば素材の保存性はふり塩法(乾塩法)を利用したものの法が高いという点が挙げられます。
ちなみに、たて塩法(湿塩漬)には「ソミュール液」と「ピックル液」という二種類があります。それぞれ同じ意味で使われることがありますが、当サイトでは以下のように区別しています。
・ソミュール液とは
ソミュール液とは塩水(またはそれにコショウ・ハーブ類を加えたのも)の液のことを指します。
・ピックル液とは
ソミュール液と同じ意味で使われることもありますが、塩を溶かしただけの燻製液ではなく、しょうゆなどの他の調味料を加えた調味液となったものを指します。