ピートは、チップやウッドと併用して燻製の香りを変えるための泥炭です。最初に確かめるのは、手持ちの燻製器で粉末や混合した燻煙材を使えるかどうか。材料の種類・粒の大きさ・量が指定されている器具では、その指定を優先してください。

ピートは植物が地中に堆積してできた泥炭で、スコットランドでは麦芽の乾燥やウイスキーの香り付けにも使われます。燻製では燻製用として販売されている製品を選び、園芸用のピートモスや自分で採取した土で代用しないでください。料理へ直接振るスパイスとも用途が異なります。
電気ロースターや小型のフードスモーカーへ、粉末を自由に足せるとは限りません。例えばPanasonicのロースター用チップの案内では、標準的な約5mmのチップを使い、ウッドや極端に小さいものは使わないよう指定しています。自分の機種でピート粉末を使えると確認できない場合は、指定のチップだけで作ってください。
| 材料 | 主な使い方 | 確かめること |
|---|---|---|
| ピートの粉末 | 対応するチップに混ぜる、または着火したウッドに載せる | 粉末製品と燻製器の両方の説明書を確認。粉を食材へ付ける用途ではない |
| ピートのブロック | 製品に指定された炭火やウッドと併用する | 粉末の混ぜ方を流用しない。SOTO ST-161はST-160の粉末とは別の手順 |
| スモークウッド | 木材の粉を固めた本体に着火し、くすぶる煙を使う | ピートとは材が異なる。ウッド自体に火種と熱があり、庫内温度も測る |
チップの発煙とウッドの着火を選ぶときは、スモークチップの使い方とスモークウッドの着火・消火を確認してください。ピートだけで、いつもの燻煙材と同じ燃え方になるとは考えないようにします。
次の数値は、SOTOのST-160・ST-161の取扱説明書(PDF)のうち、粉末ST-160の使用方法にある目安です。ほかの製品や、粉末を使えない器具への追加量として使わないでください。
| 併用する材 | ST-160説明書の目安 | 準備の違い |
|---|---|---|
| スモークウッド | ウッド100gに対して粉末10〜20g | 着火後のウッドの上に載せる。載りきらない場合は下に敷く、という製品の指定がある |
| スモークチップ | チップに対して粉末10〜20% | 袋などで混ぜてからチップ皿へ入れ、対応する熱源で発煙させる |
「ウッド1本」「チップひとつかみ」は製品や持ち方で量が変わります。ウッドは実際に使う重さを確かめ、チップは説明書と商品表示の分量指定を確認します。割合の基準が分からない製品は、推測でスプーンの杯数に置き換えず、メーカーへ確認してください。
初回は指定範囲の少ない側から香りを確かめます。食材やウッドを増やしたからといって、器具の燻煙材の上限を超えて詰め込まないでください。香りが足りないときも、量と燻煙時間を同時に増やさず、一つずつ調整します。
強いスモークの香りが付いても、生肉・生魚の中心が加熱された証拠にはなりません。家庭での一般的な加熱目安は中心75℃で1分以上ですが、食品や製品にさらに厳しい条件がある場合はそちらを守ります。燻煙材の量から肉の加熱時間を決めず、食品用の温度計で確かめてください。
調理前の肉や魚は冷蔵し、ほかの食品へ汁を付けないようにします。出来上がった食品を保存するときは浅い容器へ小分けし、速やかに冷やして冷蔵・冷凍へ。ピートを使った燻製も家庭で常温長期保存できるものとは考えず、燻製の冷蔵・冷凍と真空保存を確認してください。
食品の加熱と衛生管理の出典:厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」、農林水産省「冷蔵庫のかしこい使い方」。情報確認日:2026年10月25日。
自分の器具と材料を照合する公式資料